「災害報道における地方局の役割」
4月9日のゲスト卓話は、SBC信越放送の鈴木祐一様を講師にお招きし、「災害報道における地方局の役割」というテーマでご講演頂きました。2006年に入社をされ7年目の鈴木様は、中学生の頃に長野オリンピックを地元長野市で目の当たりにし、放送の仕事にご興味をもたれたそうです。現在はかねてより希望だった報道部にて上伊那、下伊那の事件や事故などの取材をされています。
記憶に新しいのが一昨年の10月に起きた台風19号の災害で、この時には長野市で大きな被害が発生し、毎日放送をした内容が全国放送でも流れるようになり、その時には飯田や松本の視聴者から「報道の内容が長野市に偏りすぎ」とのご指摘も頂いたようです。(苦笑)
テーマであります「災害報道における地方局の役割」についてですが、なぜこうした災害や事件・事故のニュースを大きく取り上げるのかという点につきましては、「国民の知る権利を保障するため」ということがまずあるようです。最近ではネットなどでテレビよりも早く情報が発信されていますが、テレビ報道もとても重要な発信源であることは変わりません。
二つ目に「事件・事故の再発予防」という役割があるようです。地震が発生した際の「津波の恐れがあるので海に近づかないでください」という放送や、「交通事故によって死亡してしまった」という放送によって「自分がいつ加害者・被害者になるかもしれない」という気持ちの引き締めにつながったりするわけです。
最後にもう一つの役割は「歴史の記録」ということです。後世に「どのような事実が過去にあったのか」という記録を残すということだそうです。
以上3つの役割についてお話し頂きました。
これからもプライバシー保護の観点や、肖像権などに気をつけて頂きながら、我々視聴者に有用な情報を届けて頂きたいと思います。ご講演誠にありがとうございました。
報告者:公共イメージ向上・雑誌委員長 柴田 洋忠