「日本人の感性」
私は「日本という国」はある意味素晴らしい国だと思います。衣食住の心配はありませんし、戦争や内戦のような大きな争いもありません。
しかし私たちは今日のコロナ禍で、新型コロナというリスクを認識しながらも現実を直視しようとしてこなかった「日本という国」の根拠なき楽観論が如何に国民に苦難を強いることになったのかを目の当たりにしました。
日本がなぜワクチン開発で決定的な後れを取ってしまったのか、そこには製薬会社の採算性だとか臨床試験だとか薬事承認のスピードだとか、私たちには考えが及ばない多くの理由があるのだろうとは思います。
しかし、もしかしたら最大の理由は『国民の生命・財産を守る』という国家が国家として存在する最大の意義を忘れてしまった日本政府と、これはテレビから受ける印象ですが、どう贔屓目に見ても『戦略・ビジョン・イデオロギー・哲学・国家観』、どれ一つとってもとてもあるとは思えない今の首相、そして平和ボケして感性が衰えてしまった私たち国民一人ひとりにその原因があるのかもしれません。
我々日本人はあまりにも与えられることに慣れてしまいあらゆる面で「自らの国は自ら守る」という気概というか直感的な能力、即ち日本人が本来持っていたはずの豊かな感性が鈍くなっている、乏しくなっている、衰えてきているのではないかと危惧しています。