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ゲスト卓話 JR東海長野工事事務所長 小池 一之様

「リニア中央新幹線の近況等について」

 リニア中央新幹線計画の目的は、東海道新幹線とリニア中央新幹線による大動脈輸送の二重系化であり、経年劣化の対策と巨大地震に耐えうる交通網の整備である。

 

 東京と大阪を1時間で結ぶことにより、その効果は日本の人口の半数を超える約6,608万人の巨大都市圏が誕生し、その中央に飯田市が位置しリニアの駅が出来る。

 

 名古屋に25分東京品川に45分程度で行くことができ、このことにより飯田の立ち位置は大きく変わりその経済効果や、飯田市の発展性は計り知れないものがある。

 しかし、リニア中央新幹線のもたらす効果を活かすにはそれを見据えた都市像と取り組みが不可欠であり何もしなければストロー現象を生み出すと言われている。いまだにこの地域では何の取り組みも見えていない状況である。

 

 公共イメージ向上委員会では、JR東海長野工事事務所の所長 小池一之さんと主席の倉内将樹さんをお願いしリニア中央新幹線の現状についてご説明をいただいた。

 長野県内は52.9㎞あり、そのうち地上部が4.4㎞トンネル部が48.5㎞の路線計画となっており、南アルプストンネル・伊那山地トンネル・風越山トンネル・中央アルプストンネルと駅ができる地上部から計画されている。

 

 具体的には大鹿村内にある長野工区青木川工区、豊丘村内の坂島工区、戸中・壬生沢工区、喬木村内の天竜川工区、飯田市内の長野県駅工区・黒田工区・松川工区、阿智村南木曽町内の萩の平工区・尾越工区など各工区の進捗状況の説明を頂くと共に、発生土活用先確保の状況、要対策土の活用、地域との連携について説明を頂きました。

 

 技術的にも大変な工事で全区間工事に着手ており、大変努力をされている状況を理解することができました。質疑応答で地域振興に資するのかという質問に対し、駅ができることは地域振興に大きく寄与するのではとのお話がありました。

報告者:公共イメージ向上委員会 木下 悦夫